日本語

郡上おどり 日本一踊り明かす街

郡上おどり 日本一踊り明かす街

30夜以上行われる 「郡上おどり」

30夜以上行われる郡上おどり
30夜以上行われる郡上おどり2
30夜以上行われる郡上おどり3
30夜以上行われる郡上おどり4

0/0

30夜以上行われる郡上おどり1
30夜以上行われる郡上おどり2
30夜以上行われる郡上おどり3
30夜以上行われる郡上おどり4

「郡上おどり」は「おどり発祥祭」から始まり、7月16日の八坂神社天王祭や盂蘭盆会(徹夜おどり)を含む「七大縁日」のほか、各町内の縁日にちなんで追加され、現在では30夜以上繰り広げられるロングラン。これら「縁日おどり」でもおどり屋形が出され、お盆さながらの風情を醸し出しています。
郡上おどりにほれ込んだ観光客の中には、多くの人が参加する徹夜おどりよりも、ゆったりと踊れる縁日おどりに合わせて郡上を訪れるという傾向も見られるようになりました。

4晩踊り明かす 「徹夜おどり」

長時間、踊り続けられる秘密とは

30夜以上行われる郡上おどり5
30夜以上行われる郡上おどり6
30夜以上行われる郡上おどり3
30夜以上行われる郡上おどり4

0/0

30夜以上行われる郡上おどり1
30夜以上行われる郡上おどり2
30夜以上行われる郡上おどり3
30夜以上行われる郡上おどり4

8月13日~16日までの4日間、徹夜で踊り明かす「徹夜おどり」。現在は20時~翌朝5時までの最長9時間、エンドレスで踊り続けます。4日目のクライマックスには、夜が明けて山の稜線が形を表す頃、賑やかなはずのおどり場の空気がピンと張り、神聖な雰囲気を感じることも。慰霊と供養のお祭りとしての側面を色濃く感じるこの瞬間は「徹夜おどり」の醍醐味です。また、長時間踊り続けられるのは、単調さを避けた唄やお囃子が、緩急の妙を得ているのが理由です。音頭取りと踊り子との唱和形式によって一体感が生まれ、テンポが速い曲で踊り全体を調子づけるなど、長時間楽しめるように工夫されているのです。

当時の暮らしぶりや
歴史・男女の情愛が込められた
「全10曲」を紹介

郡上おどり ねこ編集長

郡上おどりの曲目は全部で10種類。江戸時代に郡上の藩内のあちこちの村に伝わっていた踊りを集め、「郡上おどり保存会」がまとめたものです。

郡上おどり ねこ編集長
古調かわさき

古調かわさきから始まって、かわさき・三百・春駒…と少しずつ激しさを増していき、ヤッチクでゆったりとした調べに。長時間楽しく踊り続けられるように考えられた踊りの配列は先人のアイデアとはいえ、スポーツ科学の上でも合理的な順序になっていることが学説でも証明されています。

また、歌詞についてはその時代の信仰や農作業について、郡上の宝暦騒動(ほうれきそうどう)から男女間の情愛など、時代を超えて共感・発見を生み続けています。唄の背景や歴史を知ることで、
もっと深く郡上おどりを楽しめることでしょう。

古調かわさき

1580年代に伊勢の参宮道者によってもたらされたという踊り(国の無形文化財に指定)。昔の農耕の所作が取り入れられた動きが特徴です。

三百

郡上の宝暦騒動(一揆)の後、新しくこの地を治めることになった青山家が郡上へ入る際、出迎えた人の志をめでて三百文ずつ与えたと言われています。喜んだ里人たちが喜んで披露した地踊りが「三百」と呼ばれるようになりました。

猫の子

養蚕農家の多い郡上では、蚕の天敵・ネズミ捕り用に猫を飼う家が多く、かわいがられていました。子猫のかわいらしい所作をまね、足腰を奔放に動かす愉快な踊り。

甚句

各地方で唄い継がれたもので、調子や節回しは同じ郡内でもマチマチ。

やっちく

落ち着いた調子の曲で、歌詞には、郡上の宝暦騒動や郡上藩・凌霜隊(りょうそうたい)にちなんだものでもあり、この土地の貴重な歴史を感じることができます。

かわさき

「郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる…」の歌詞でよく知られています。落ち着きとリズム感が「健全な大衆娯楽」として推奨され、各地の盆踊りにも取り入れられています。

春駒

江戸時代、郡内の名馬を城下に集めた「徴馬の制」にちなみ、名馬の証としてタテガミの一部を切り取った馬に鞭打って走る勇ましい姿が、威勢のよい踊りの動きになっています。日本の民謡には珍しいアップテンポの踊りで、別名「郡上マンボ」。

さわぎ

三味線も太鼓も入らない、派手な手拍子と踏み鳴らす下駄の音が勢いよく響きわたり、踊り子との掛け合いで盛り上がる一曲。

げんげんぱらぱら

動きの早い踊り。御殿女中の手毬つきの様子を元に、優雅な踊り姿になったもの。

まつさか

踊りの手ぶりや足の運び方が比較的単調でありながらも、長く人々に愛された曲。伊勢神宮へのお陰参り(おかげまいり)で覚えた踊りを郷里に帰ってから広め、現在に至ります。

何度でも参加したくなる!
曲ごとの免許状を発行

郡上おどり免許取得したねこ編集長

おどり上手の旅の方には「郡上おどり保存会」から免許状が交付されます。会場では、毎晩21時ごろになるとその日の課題曲がおどり屋形に表示され、保存会員による審査が行なわれます。「これは上手い!」という人にはその場で免許皆伝と記した木の札が渡され、それをおどり会場にある「郡上おどり保存会」の事務所へ持って行くと「正調 郡上踊 世久(よく)修得された事を証します」と墨字で記された立派な免許状に交換されます。交付される免許状は全8曲。すべて持っているという強者もいます。

郡上おどり免許取得したねこ編集長
郡上八幡城主青山氏の葉菊紋

郡上八幡城主青山氏の葉菊紋

郡上おどり免許

<アクセス・更衣室などについて>

アクセス・更衣室などについて

東海北陸自動車道を郡上八幡ICで降りてすぐ、東側の市街地におどり会場があります。どこの会場も徒歩圏内なので、お囃子の音や喧騒を頼りに来てください。郡上八幡の駐車場は二十数か所あるのですが、それぞれがあまり大きくはありません。徹夜おどりの期間中は、周辺のスーパーの駐車場や市営特設駐車場、小中学校の駐車場などを開放しています。最も広い駐車場(333台収容)は八幡中学校です。おどり会場までは距離がありますが、「城下町プラザ」までシャトルバスが往復するので、ぜひご利用ください(運行時間は19時からおどり終了後30分まで)。
また、更衣室は郡上八幡城下町プラザにあります(1回300円)※会場によって営業時間が異なるのでご注意ください。

郡上おどりスケジュール

アクセス・更衣室などについて