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発酵のまち郡上4 にしん寿司

発酵のまち郡上4 にしん寿司

にしん寿司

にしん寿司を作るねこ編集長

雪深い北のエリアで作られる郷土の味
お正月のごちそう「にしん寿司」

郡上市の中でも大和や白鳥など寒い北のエリアで、 正月のごちそうとして愛されてきた「にしん寿司」。
にしん、大根、人参、白米、米麹、塩を長時間漬け込み、乳酸発酵させてつくる郷土料理で、「なれ寿司(熟れ寿司、 馴れ寿司)」の一種です。もともと海が遠く、さらに昔は道も整備されておらず、冬には雪が積もるため、鮮魚を手に入れることができなかった郡上の山奥では、貴重なタンパク源として「身欠きにしん」と呼ばれるにしんの干物が食されていました。そのにしんを使ってつくられたのが「にしん寿司」です。

つくり方は、家庭によって異なりますが、大筋は決まっています。まず、大根と人参を2日間塩漬けにし、ざるに上げて出てきた水分をしっかり切ります。乾燥した身欠きにしんは一晩、米糠が入った水につけてふやかしてから、取り出して刻み、硬めに炊いたご飯を冷まして米麹と混ぜたものににしんを入れて、一晩寝かせます。そして、麹漬けにしたにしんや米に、大根と人参の塩漬けを入れて混ぜ、重石を置いて4日ほど寝かせたら完成です。最後に漬け込む日数が短いほど甘く、長くなると酸っぱくなります。

丁寧に手間をかけて仕込むにしん寿司。今ではお正月につくる家庭も少なくなりましたが、「道の駅 清流の里しろとり」の「そば工房源助さん」では、冬季限定でメニューに登場することもあるので、運良く「にしん寿司」を見つけたら、ぜひ味わってみてください。

にしん寿司が食べられるお店

白鳥「そば工房源助さん」 スポット情報を見る