郡上で生まれた
シルクスクリーン印刷の技術を用いた 「郡上おどり」の必須アイテム、
手ぬぐい作りに挑戦

シルクスクリーン印刷とは、「孔版（こうはん）印刷」と呼ばれる技法のひとつで、版の穴からインクを押し出して布などに柄や文字などを施すとてもシンプルな印刷方法。Tシャツやポスター、CD、リモコンまで、私たちの身の回りでも幅広く活用され、水と空気以外なら何にでも印刷できると言われています。このシルクスクリーン印刷、実は郡上が発祥の地。かつて工業印刷機がこの地で開発されたことから、世界中に広まったそうです。

タカラギャラリーワークルームは「この歴史ある産業を新しい目線でたくさんの人に伝えたい」と2012年にオープンしました。古い町家を改装したお店に入ると中央に制作体験スペースが広がり、シルクスクリーン印刷を用いた手ぬぐいやトートバッグ、ノート、うちわ、子供用の甚平などが並ぶ販売スペースもあります。

季節ごとに選べる柄は
30種類以上！
自由に組み合わせて、
世界に一つの“マイ手ぬぐい”が完成

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手ぬぐい作りは、まず柄選びからスタート。郡上の町並みや踊り下駄など郡上らしい柄、春は桜やつくし、秋はキノコといった季節の模様、水玉、ストライプなどのシンプルな柄に幾何学模様など、全部で30種類以上そろいます。大学でグラフィックデザインを学んだという店主の上村さん夫妻がデザインした、素敵なものばかり。大きな柄は1つのパターンを繰り返して全体を総柄に印刷することもできるし、複数のパターンを組み合わせてもOK。ポイントとしてランダムに配置できる小さな柄も多彩にそろいます。次に布のサイズと生地の色をセレクト。一般的な手ぬぐいサイズの90cmか、郡上おどりで用いられる100cmのいずれか。生地色は6色から選べます。そして最後はインクの色選び。淡い色からヴィヴィッドなものまで、約20色がそろいます。柄と手ぬぐいの色、インクの色、そして配置…。掛け合わせるとその組み合わせはまさに無限大！

印刷方法は、スキージと呼ばれるヘラのような道具を版の上に滑らせ、のせたインクを刷り込んでいきます。穴の部分からインクが通過し、手ぬぐいに柄が印刷されるというシンプルな仕組みです。インクをのせてもらい、スキージを2回上下してから版を外すと、鮮やかな柄がくっきりとあらわれ、感動！名前の頭文字を落かん風に入れることもできます。わずか一時間足らずで（所要時間は体験する人数によって変わります）本格的な印刷技術を体験でき、予想以上の仕上がりに大満足。

なお、柄のデザインは季節ごとに変わっていくので、季節柄を取り入れれば、「この季節に郡上に行ったなあ」と思い出せるのも素敵です。何度も体験に訪れるリピーターもいるとのこと。手作業の楽しさが存分に満喫できる、小粋な手ぬぐい作り体験。ぜひ観光ルートに組み込んでみてください。