八幡・城下町コース1 風情漂う街並みをゆったり巡る 大人の郡上八幡巡り
ノスタルジックな雰囲気を味わえる郡上八幡駅から、奥美濃の小京都と呼ばれる郡上八幡の城下町へ。小さなこみちや、お寺、古民家カフェでゆったり味わう和のスイーツ、老舗のお土産屋で出会う伝統の味など。郡上八幡の伝統と風情漂う街並みをゆったり巡る、大人の郡上八幡巡りに出かけませんか。
郡上八幡駅
国の有形文化財にも認定されたレトロな駅舎
郡上八幡の玄関口
ローカル線「長良川鉄道」の主要駅・郡上八幡駅は、昭和4年(1929年)に開業し、平成27年(2015年)に国の有形文化財に認定されました。平成29年(2017年)に開業当時の外観に復元リニューアルした駅舎は、木造のレトロな雰囲気が漂い、漆喰の壁と木製の窓枠などが当時の雰囲気を色濃く伝えます。駅にはレトロな駅舎をゆっくり堪能できるカフェ、レンタサイクル、お土産の販売、観光案内所が併設されています。
駅の改札を出ると「郡上おどり」の提灯が出迎える。駅には散策マップも設置されているので情報を入手して出発しよう。
長良川鉄道「郡上八幡駅」の駅舎。平成29年(2017年)に開業当時の外観に復元リニューアル。レトロな雰囲気を味わえる駅舎には、観光案内所併設の駅舎カフェやレンタサイクルも。
駅から市街中心まではバスが便利。バス停で時刻表をチェックして出かけよう。
郡上八幡旧庁舎記念館
●自家用車の場合はここからスタート。
駐車場:旧庁舎記念館
八幡エリアの旅の拠点に。
レトロな建物の観光案内所
郡上八幡旧庁舎記念館は旧八幡町役場をリニューアルした郡上八幡の総合観光案内所。建物は旧郡上八幡役場で国の登録文化財の指定を受けています。町の中心新橋のたもとにあって、吉田川の大瀬(だいせい)とよばれる早瀬を見下ろし、ちょっと一休みするのに格好のスポット。館内には無料休憩所、食堂、特産品販売所などがあり、2階の「かわさきホール」では、予約制の郡上おどり教室や、郡上おどり開催期間中には「夏季限定!郡上おどり定期講習」が開催されます。お土産コーナーには郡上八幡の特産品が勢揃い!旅の途中にぜひ立ち寄りたいスポットです。
旧八幡町役場をリニューアルした観光案内所はレトロな建物がフォトジェニック。
旧庁舎前を通れば、脇を流れる川の水音が心地よくひびく。付近には駐車場もあり、車で観光の際はこちらを拠点にすると便利。
観光案内カウンターで、開催中のイベントや行事などの情報をチェックして。
いがわのこみち
地元の人々の
暮らしに根差す用水路
水路沿いのこみちでは風情ある散策を楽しめる
「いがわのこみち」は、郡上八幡旧庁舎記念館の横から続く幅1メートル、長さ120mの用水路で、色とりどりの鯉や川魚が泳ぐ美しい風景を楽しむことができます。民家の裏手を流れる水路には、夏になればスイカが冷やされ、昔ながらの暮らしの風景を想わせます。水路は市街地へと続いており、地域の防火用水として重要な役割であるとともに、途中に3箇所ある洗濯場は近所の住民たちの社交の場になるなど、地元の人たちの生活の一部として利用されています。
慈恩禅寺(荎草園)
城下町に厳かにたたずむ禅寺で
時を忘れ美しい名園を贅沢に味わう
「慈恩禅寺」(じおんぜんじ)は臨済宗妙心寺派の寺院。元文3年(1738年)、桜町天皇より「護国」の称号を下賜されて以来、正式名称は「鐘山 慈恩護国禅寺」です。初代郡上藩主・遠藤但馬守慶隆公が開基となり、慶長11年(1606年)に京都の大本山妙心寺から勧請した半山禅師によって創建されました。郡上八幡城主・遠藤家、金森家の他、土佐藩主、山内一豊の妻で賢夫人として有名な千代ゆかりのお寺です。“荎草園”(てっそうえん)は、江戸時代初期に半山和尚により作庭された庭園で、郡上指定の名勝です。自然の地形を生かした雄大な岩山を背景に、響き渡る滝の音と、池の周囲を彩るモミジや苔の緑が調和し、その美しさに心奪われます。風情豊かな景色は、季節ごとに何度でも訪れたくなる、癒しの空間です。
滝の流れる美しい庭の一角には水琴窟や枯山水庭園の中庭もあり、見応えがある。
境内へ入ると奥に見えるのが本堂。御本尊は釈迦如来。
書院からのパノラマは一枚の絵画のようで息を呑む美しさ。芽吹きの春、初夏のやわらかな新緑、盛夏の青モミジ、秋の紅葉、冬の雪景色と四季折々に訪れる楽しみがあります。
お抹茶処 宗祇庵(甘味処)
古民家の座敷で一服
ほっと落ち着く甘味処
名水百選の第一号である宗祇水のほとりにあるお抹茶処「宗祇庵」では、季節ごとに変わる甘味を楽しむことができます。郡上八幡の風情を感じる和のスイーツを、古民家のお座敷で味わえるほか、一服づつ点てるお抹茶に心が落ち着きます。夏には希少な岐阜県産抹茶を贅沢に使用したかき氷も人気。まち歩きに疲れたら、ほっと一息、甘いもので休憩はいかがでしょうか。
ほうじ茶ゼリー、抹茶プリン、玄米パフ、白玉などが美しく重なった「宗祇庵パフェ」が人気。一番上には郡上八幡の夏の風物詩「郡上おどり・かわさき」のポーズをかたどった抹茶アートが。お抹茶をセットにすることもできます。
階段を上がり、暖簾をくぐって店内へ。
ゆっくりと寛げる店内の御座敷。縁側からは宗祇水のそばにある橋周辺が一望できる。
郡上八幡城
日本最古の木造再建城
美しい山城から城下町を眺める
郡上八幡エリアのシンボル「郡上八幡城」は別称「積翠城(せきすいじょう)」とも呼ばれる、美しい山城です。明治4年(1871年)の廃藩置県とともに廃城となった城は、翌年から石垣を残してすべて取り壊され、現在の城は、昭和8年(1933年)に当時の大垣城を参考に再建されたもの。木造4層5階建の天守は郡上市重要文化財に、また、一帯の石垣すべてが県史跡に指定されています。天守から眺める絶景、「魚」の形をした城下町も必見です。
緑の木々と白い外観のコントラストが美しい「郡上八幡城」は八幡エリアのシンボル。戦国時代の面影を感じる「野面積み」の石垣や、城下町の眺望など、山城ならではの見所もたくさん。
来城の記念に美濃和紙を使ったオリジナルの「御城印」を。
天守から眺める城下町は絶景。
大乗寺
幾多の大火を
くぐり抜けた山門。
少し足を延ばして、
緑深い寺院へ
「大乗寺」は、戦国時代末期、近江の浅井氏の遺臣、清水氏が小駄良の中切法華堂を建立したのが開基。慶長8年(1603年)、郡上八幡城主遠藤慶隆が京都日蓮宗妙覚寺の末寺として建立し、日能上人(妙覚寺日奥上人の高弟)が妙覚寺から本尊(十界曼荼羅)を賜り開山しました。郡上市の重要文化財に指定されている鐘楼門は享和4年(1804年)に建立され、幾多の大火をくぐりぬけた貴重な建造物として見応えがあります。静かな境内は秋には見事な紅葉に彩られ、小京都・郡上八幡の趣きを味わうことができます。
郡上市の重要文化財に指定されている鐘楼門(しょうろうもん)新緑の頃も美しい。
秋には境内を紅葉が彩る。
静かな境内と紅葉。本堂は明治5年(1872年)に再建されたもの。本尊は一塔ニ尊。
桜間見屋(お土産)
古民家の座敷で一服
ほっと落ち着く甘味処明治20年の創業以来、愛され続ける
桜間見屋(おうまみや)の肉桂玉(にっけいだま)
明治20年の創業以来、着色料・添加物は使わず、ほとんどの作業を昔ながらの手作業で手間隙かけて「肉桂玉」を作り続ける「桜間見屋」。上質な中ざら糖を使用し、飴の味を追及した肉桂玉は、甘くどさが残らずニッキ本来の懐かしい辛味が楽しめ、郡上八幡土産の定番として長く愛されています。また、先代が考案した「黒肉桂」には、上質な沖縄産黒砂糖を使用し、まろやかな味わい。店内では試食もできるので、ぜひ立ち寄って。
郡上八幡の町の歴史を感じさせる老舗は、その佇まいにも風格が。
肉桂玉をひと粒、口の中に含みながらコーヒーを飲むのが郡上流。ぜひお試しを。
店内では試食もできるので、ぜひ立ち寄って旅の記念にも。
流響の里(お土産)
郡上八幡の思い出がつまった
お土産を見つけよう
「流響の里」は、お食事、おみやげ、食品サンプル体験など、郡上八幡での思い出づくりを一度に楽しめる郡上八幡の中心施設。郡上を代表する「明宝ハム・明方ハム」「鶏ちゃん」「朴葉みそ」といった地元食材をはじめ、「とちのみ煎餅」「郡上八幡くろごま餅」といったお土産として喜ばれるお菓子など、約100種類が並ぶ、郡上八幡最大の品揃えです。旅の思い出のお土産選びを楽しんで。
郡上八幡エリアの中心に位置し、どこへ行くにも便利な立地。多くの観光客で賑わいを見せる。
「流響の里」オリジナルのお土産も。
広い店内にはたくさんのお土産品が並び、充実の品揃えに目移りする楽しさ。
モデルコースの
リクエスト
郡上の楽しみ方をもっと知りたい方は、モデルコースの作成をTABITABI郡上編集部にご依頼ください。「史跡を巡るモデルコースを知りたい」「秋に巡るモデルコースを知りたい」など、リクエストにお応えし、今後のモデルコースのラインナップに加えていきます。
※編集会議にて企画しますので、全てが掲載されるわけではありません。 ご理解ご協力いただきますようお願いいたします。